雑記帳

自衛官候補生の試験とかいろいろ

自衛官候補生

9月に自衛官候補生の試験があった。その試験の結果が今月知らされた。

今回初めて試験を受けたが、全てが初めてのことだったので出来る限り記録しておき、これから試験を受けようかと思っている人の参考になればと思います。

似たようなサイトはたくさんありますけど一応書いておきます。

 

 

地本に行ってみる

自衛官を目指す理由は人それぞれであるが、私が目指そうと思ったきっかけというか理由も様々である。詳しくは書かないが、特に崇高な理由は無い。

そんな私ではあるが、なんだかんだあって自衛官を目指そうと思ったのである。

 

受験を決意したら、まずやることがある。勉強もそうだが、受験の申し込みをしなければならない。このとき誰しもが世話になるのが”地本”と呼ばれるところである。

私の場合、ちょっと話を聞いてみようかな。なんてことは一切思わず、ただ試験の申し込みに必要だったからという理由で8月初旬、初めて地本に寄った。行きたくなかったが。

 

本来なら電話を入れてアポをとるべきだったと思うが、それすらも面倒で、飛び込みで行ったって申し込みくらいすぐ出来るだろうと軽い気持ちで地本の扉を開けたのだった。

(一応地本のHPにお気軽にどうぞと書いてあったから気軽に行った。)

 

ノックをして扉を開けると数人の職員と目が合う。一瞬沈黙が流れ少し戸惑ってしまうが私が「あの~、試験の申し込みをしたいんですけど」と言うと中に案内してくれた。

やはり電話の1本でも入れれば良かったかな、と少し申し訳なく思った。

 

広報官であるという方がどちらの受験を希望されているんですかと私に問う。

私「あ、両方受けたいんですけど……」

なぜか緊張してしまい自衛官候補生と一般曹候補生を受けたいと言えば済む話だったのだがこんな面倒くさい返答をしてしまった。

 

だが察してくれたようで一般曹と自候生の資料を並べて説明してくれた。

それが済んでから志願票の記入を行った。志願票は枠が小さくて書きづらかった。もう少し大きくしてくれてもいいんじゃないかと思ったけど黙って書いた。

それから、地本で受験票の写真を撮ってくれるという。

まさか写真を今すぐここで撮ってくれるとは思わずに驚いた。8月の暑い日だったため適当なTシャツを着ていたからである。一応化粧はしてたので服装はともかく、すっぴんと比べて少しはマシな顔で写真を撮ることが出来た。

 

それも済んで、後日担当の広報官からまた連絡が来ると思うので。と言われこの日は帰った。

自候生の勉強

自衛官候補生という試験は数ある入隊試験の中でも最も難易度の低い試験だとされている。学歴もいらないし試験範囲は中学までの範囲のみ。国数社のたった3教科でいい。

 

これだけ聞くと簡単そうだが、勉強からしばらく離れていた身としては些か不安であった。同時に一般曹の方も勉強しなければならなかったのでやはり自候生の試験勉強はおろそかになりがちだった。というかほとんど隙間隙間にちょろっと過去問をやるくらいしか出来なかった。

日中仕事をして、帰って家事を済ませてから勉強するのでどうしてもやる気があまり起きない。こればかりは自分の意志の弱さが原因ではあるが、とにかく勉強からしばらく離れてしまうと勉強する習慣が無くなってしまっていた。

 

高校生なら中学の時の記憶がまだ鮮明だと思うが社会人になってから社会科目を思い出し、覚えなおすのはなかなか面倒くさかった。

 

私が主に使用していた教材は過去問だけである。

成山堂から出ている薄い過去問集を何回かやっただけだ。

国語は普段から本や新聞など活字を読んでいればなんとなく解けるだろうと思う。

数学はほぼ基礎なので忘れていても何度かやっていくうちに思い出すだろう。

社会は歴史地理公民の範囲が広すぎるのである程度重要なところを重点的にやっていけばいいと思う。どうせ教科書で重要な部分しか出ないはず。過去問の解説が重要で誤りの選択肢の説明も書かれているので過去問の問題だけ気にするのではなく他の選択肢の解説と同時に覚えたらいいと思う。

 

これから受験する方の参考になれば幸いです。

 

面接試験

自衛官候補生の試験では1次試験を突破しなくても面接試験が受けられる。

担当の広報官から面接対策の資料が貰えるはずなのでそれを参考に自分の考えをまとめていけばいい。

面接の練習は広報官相手にしてくれるので、不安であれば何度でも頼めばやってくれるだろう。私は面倒くさかったので1回しかやらなかったが。

 

自衛官候補生の面接は、2人の面接官が面接を行う。

が、面接といっても想像するような堅苦しい、きちんとした面接ではない。

「面接 質問」で検索した時に出てくる質問集のような、

 

自分のキャッチコピー、キャッチフレーズを考えてください

当社があなたを採用するメリットは何ですか

(他の職業)の方が向いているんじゃありませんか

 

なんていうクソみたいな質問はされないのであまり深く考えなくてもいい。

 

必ず聞かれる質問としては

  • 志望動機
  • 陸海空のどこを志望しているかとその理由
  • 勤務年数 
  • 勤務地
  • 親は賛成しているかどうか
  • 長所短所
  • 趣味、特技

聞かれる可能性が高い質問は

  • 希望職種
  • 学生時代の活動
  • 得意なスポーツの有無
  • 最近のニュースや出来事で関心があること
  • 自己紹介または自己PR

これらを聞かれた際には、

「はい、○○です」

と簡潔に返答をする。その理由はなんですか?と聞かれたら理由を述べる。これでいい。あまりだらだら話すのは良くないらしい。

 

自衛官候補生の面接試験で大事なのは

身だしなみ、声の大きさ、質問に対して適切な答えが出来るか

が重要だと思う。元気とやる気さえ見せれば余程のことがない限り大丈夫なのではないか。やる気というのはまあ、絶対入隊します!みたいなのを見せればいいと思う。

多分。

身体検査

自衛官候補生の筆記試験とは別日に、面接と身体検査があった。

今回は身体検査について書きます。

 

ある日広報官に面接と身体検査があるから問診票を書いてきて、と言われた。

問診票にはこれまでの病歴や怪我の有無などを書いたりする。

現在通院しているか、薬を飲んでいるかなど。

アレルギーの有無の欄もあったと思う。

問診票についてはなるべく正直に書いた方がいいと思う。

後でバレた時に厄介だからだ。完治して再発の恐れがないのであれば堂々と書けばいい。

しかし書かなくていいことまで書く必要はないとも思う。まあこれに関しては不安な人は自己責任で判断するといい。それか広報官に聞いてみるとか。

 

身体検査の項目については募集要項に詳しく載っているが、

基本健康診断と同じである。

 

また、広報官から事前に言われると思うが、前日はちゃんと睡眠を取ったほうがいい。

そして糖分は控えること。過度な運動も控える。尿検査で糖と蛋白が出る恐れがあるかららしい。

 

あと健康面で不安があればさっさと病院にいって治療すること。

虫歯なんかあっても得しないからさっさと治すべき。

 

それから、刺青は不可。

これは必ず調べられるのである方は自衛官をあきらめたほうがいいと思う。
ほんの少しあるもの(田舎のヤンキーがお遊びで入れてる卍みたいなやつ)はどうか分からないから広報官に聞くだけ聞いてみたほうがいい。
消せるなら早めに消しといたほうがいい。

 

身体検査で落とされる人は毎回一定はいるらしい。

 

ちなみに私は異常なしだった。朝食を食べてこなかったのでほんの少しだけ体重が減っていた。お昼を食べたら多分元通りになるだろうが。

面接試験に行ってきた

筆記試験から少し間があき、いよいよ面接試験の日である。

この日の為にリクルートスーツを新調した。

学生の頃に買ったスーツが合わなくなっていたためイオンで安いスーツと安い靴を買った。

 

広報官との面接の練習は1回しかしなかった。

どうせ何度やったって聞かれる質問は同じだろうし、何より地本まで行くのが煩わしいからである。

あとは筆記試験の出来が良くなかったため、面接は消化試合のような気持ちで臨むつもりだったから本番はどうにかなるだろうという安易な考えもあった。手を抜くというわけではないが、気負う必要も無くなったということだ。

勿論自衛官になりたい気持ちはあるが、現実問題気持ちだけではどうにもならない部分もある。

私が男性であれば面接で挽回しよう!とやる気に満ちていただろうが……

 

朝、受付を済まし、指定された箇所に着席する。

高校生から学生、社会人まで幅広い年齢層の受験者がいた。

面接組と身体検査組に分かれての試験だった。私は面接からだった。

順番は多分受験番号順であろう。隣の人の受験番号を盗み見たが私の次の番号だった。

私と同じくスーツを着ていたため、高校生の制服姿が多い中、勝手に親近感を覚えた。

だが後々知り合いとの会話を盗み聞きしたところ、公務員の専門学校生らしかった。残念。

 

それからしばらくして順次面接が始まっていく。

時々面接中の男子の元気な声が待機所との仕切り版を通して聞こえてくる。姿は見えないが声の大きさは重要だろうと思う。体育会系の自衛隊なら尚更だ。

私の順番は後ろの方だった。結構待った後に私の番が来た。

 

仕切りを超えたその先に、5か所程度の面接ブースがあり、指定されたところまで歩く。むかう途中から試験は始まっていたりするのだろうかと考えた。

普段は着ないスーツとスカート、白いワイシャツ、ストッキングにヒールのある靴と完全装備であることがなかなか新鮮で、面接官のもとに向かう道での気分はもうランウェイを歩くモデル並みだったと記憶している。今思い出すと少し恥ずかしい。

 

椅子の横に立ち、一礼をする。受験番号と氏名を述べ、着席の許可が出てから着席し、面接が始まった。

私は面接というのは、もっと堅苦しくて品定めされるような感じで行われると思っていたが、全然違った。
世間話、というのは言い過ぎだが、ちゃんとした面接かといわれるとそうでもない。
質問もほとんど事前に貰った質問集とほぼ同じであった。
最初、おもくそ噛んで若干テンパったがすぐにごまかして立ち直り、答えていく。

ただ、希望の職種を聞かれて答えはしたものの、理由を聞かれて焦ってしまった。

職種というのは希望しても必ず行けるわけではないことを知っていたため、行きたい理由なんて興味があるからとか、かっこいいからとか、そういう単純な理由しかなかったからである。
勿論これは自分の勉強不足であったので後々反省した。

私は前日の夜にyoutubeで職種紹介の動画を少しだけ見ていた。だから私はそれを思い出して野戦特科に行きたいです!と言ってしまったわけである。

面接官「志望理由は?」

(えっ大砲ドーン!!!ってやってたのが凄かったからだけどそんな理由いかんよな……)「……はい、ええと、砲の音が、派手で、凄くて……えー、私は戦闘職種に行きたくて(本当)、でも、女性は戦車には乗れないって聞いたので
……(戦車と形が)似ている野戦特科に行きたいと思っています。」

とまあこんな感じで答えてしまったわけである。
面接官は戦闘職種に行きたいのか~とかなんとか言っていた気もするが、アホなことを答えたせいでこのあたりのことはあまり覚えていない。

それでも自衛隊と何の関係もない映画の話を少ししたりして結構和やかな雰囲気で面接は進んでいった。

 

面接後、広報官に緊張したかと聞かれたが、正直、最初をのぞいてあまり緊張しなかった。
もともと筆記の手ごたえが無く望みの薄い試験の面接であったし、自分自身に期待もしていなかったからだと思う。程よい緊張程度だった。
が、なんとなく緊張しました~!って言っておいた方がいいかなと思って
緊張しました~!と答えておいた。

そのあとすぐに身体検査に移った。

 

スピードワゴンの小沢曰く、

緊張するのはいつもの自分以上のものを見せようとするから。らしい。

筆記試験に行ってきた

自衛官候補生の筆記試験は一般曹候補生の筆記試験と同日での実施だった。

午前中に一般曹候補生の試験。そして午後に自衛官候補生の筆記試験と適性検査を行う。

 

まず自衛官候補生の適性検査だが、

よくある性格診断みたいな感じのやつと簡単な計算問題が数問、文章を読んで正しい選択肢を選ぶ問題、間違いさがしのような問題を短い時間で解くというものだった。

あまり詳しく書くとまずい気もするので大雑把に説明するとこんな感じ。

ちゃんと例題が示されているのでそれをよく読んでなるべく早く解くようにすればいいと思う。私は広報官から過去問と適性検査の問題を頂いたが、適性検査の勉強というか練習は一切やらなかったのでぶっつけでもなんとかなるはず。

 

その後筆記試験と作文試験を行う

 

作文は30分程度の短い時間で書かなければならないので慣れていないと厳しいかと思う。普段から文章を書きなれている人以外は少しでも練習しておいた方がいいだろう。

作文を書く上で重要なことは、

 

ちゃんとしっかり書くこと。これだけ。

 

詳しくいえば、題に対してしっかり自分の考えを筋道立てて書くこと。字は丁寧に書くこと。短すぎず、字があまり過ぎないこと。作文のルールを守ること。

 

参考書とかに作文例が載っているので参考にするといい。

 

相手に読んでもらう為の作文なのでしっかり書けるようにした方がいいだろう。

 

 

 

それで、肝心の筆記試験の出来は……

 

あまり良くなかった。過去問より少し難しくなってないか?と思ったけどそれを聞ける相手もいないので諦めムードで帰路についた。

一般曹についても同様である。出来はかなり悪いだろう。

帰ってすぐに寝た。