雑記帳

自衛官候補生の試験とかいろいろ

面接試験に行ってきた

筆記試験から少し間があき、いよいよ面接試験の日である。

この日の為にリクルートスーツを新調した。

学生の頃に買ったスーツが合わなくなっていたためイオンで安いスーツと安い靴を買った。

 

広報官との面接の練習は1回しかしなかった。

どうせ何度やったって聞かれる質問は同じだろうし、何より地本まで行くのが煩わしいからである。

あとは筆記試験の出来が良くなかったため、面接は消化試合のような気持ちで臨むつもりだったから本番はどうにかなるだろうという安易な考えもあった。手を抜くというわけではないが、気負う必要も無くなったということだ。

勿論自衛官になりたい気持ちはあるが、現実問題気持ちだけではどうにもならない部分もある。

私が男性であれば面接で挽回しよう!とやる気に満ちていただろうが……

 

朝、受付を済まし、指定された箇所に着席する。

高校生から学生、社会人まで幅広い年齢層の受験者がいた。

面接組と身体検査組に分かれての試験だった。私は面接からだった。

順番は多分受験番号順であろう。隣の人の受験番号を盗み見たが私の次の番号だった。

私と同じくスーツを着ていたため、高校生の制服姿が多い中、勝手に親近感を覚えた。

だが後々知り合いとの会話を盗み聞きしたところ、公務員の専門学校生らしかった。残念。

 

それからしばらくして順次面接が始まっていく。

時々面接中の男子の元気な声が待機所との仕切り版を通して聞こえてくる。姿は見えないが声の大きさは重要だろうと思う。体育会系の自衛隊なら尚更だ。

私の順番は後ろの方だった。結構待った後に私の番が来た。

 

仕切りを超えたその先に、5か所程度の面接ブースがあり、指定されたところまで歩く。むかう途中から試験は始まっていたりするのだろうかと考えた。

普段は着ないスーツとスカート、白いワイシャツ、ストッキングにヒールのある靴と完全装備であることがなかなか新鮮で、面接官のもとに向かう道での気分はもうランウェイを歩くモデル並みだったと記憶している。今思い出すと少し恥ずかしい。

 

椅子の横に立ち、一礼をする。受験番号と氏名を述べ、着席の許可が出てから着席し、面接が始まった。

私は面接というのは、もっと堅苦しくて品定めされるような感じで行われると思っていたが、全然違った。
世間話、というのは言い過ぎだが、ちゃんとした面接かといわれるとそうでもない。
質問もほとんど事前に貰った質問集とほぼ同じであった。
最初、おもくそ噛んで若干テンパったがすぐにごまかして立ち直り、答えていく。

ただ、希望の職種を聞かれて答えはしたものの、理由を聞かれて焦ってしまった。

職種というのは希望しても必ず行けるわけではないことを知っていたため、行きたい理由なんて興味があるからとか、かっこいいからとか、そういう単純な理由しかなかったからである。
勿論これは自分の勉強不足であったので後々反省した。

私は前日の夜にyoutubeで職種紹介の動画を少しだけ見ていた。だから私はそれを思い出して野戦特科に行きたいです!と言ってしまったわけである。

面接官「志望理由は?」

(えっ大砲ドーン!!!ってやってたのが凄かったからだけどそんな理由いかんよな……)「……はい、ええと、砲の音が、派手で、凄くて……えー、私は戦闘職種に行きたくて(本当)、でも、女性は戦車には乗れないって聞いたので
……(戦車と形が)似ている野戦特科に行きたいと思っています。」

とまあこんな感じで答えてしまったわけである。
面接官は戦闘職種に行きたいのか~とかなんとか言っていた気もするが、アホなことを答えたせいでこのあたりのことはあまり覚えていない。

それでも自衛隊と何の関係もない映画の話を少ししたりして結構和やかな雰囲気で面接は進んでいった。

 

面接後、広報官に緊張したかと聞かれたが、正直、最初をのぞいてあまり緊張しなかった。
もともと筆記の手ごたえが無く望みの薄い試験の面接であったし、自分自身に期待もしていなかったからだと思う。程よい緊張程度だった。
が、なんとなく緊張しました~!って言っておいた方がいいかなと思って
緊張しました~!と答えておいた。

そのあとすぐに身体検査に移った。

 

スピードワゴンの小沢曰く、

緊張するのはいつもの自分以上のものを見せようとするから。らしい。